こんにちは、愛着障害専門カウンセラーの星奈美月です。
愛着障害の根底には、幼少期の「安全な愛着関係の欠如」があります。
小さな頃、愛されるはずだった相手から一貫した愛情がもらえなかったり、安心して甘える経験が少なかったりすると、
大人になってからも「愛されること」に不安を感じるようになります。
その結果、
- 相手の言動に一喜一憂して疲れたり
- 距離が近づくと不安になったり
- 愛を「もらうことで安心したい」と強く求めてしまったり
そんな“心の叫び”が止まらなくなってしまうんです。
だから、いくら「与える愛が大切」と頭で理解していても、
「愛しても、ちゃんと返ってくるのかな?」
「私も、受け取っていいよね?」
という、深い不安が心の奥に残り続けるのです。
でも、愛を求める気持ちは「悪」じゃない。
よく、愛を求めすぎると「依存だ」「重い」と言われがちです。
でも、私は声を大にして伝えたい。
愛されたいと願うことは、悪ではありません。
むしろ、「私には愛が必要だった」と気づけたこと、
それはあなたが、ちゃんと“感じる心”を持っている証拠。

そして、その想いが強ければ強いほど、
あなたがどれほど愛を大切に思っているか――その裏返しでもあります。
自己完結だけでは癒せない愛着の傷。
「自分で自分を満たす」ことの大切さも、もちろん事実です。
自己肯定感や自立心は、心の土台を支えるものです。
でも、愛着の傷を持つ人にとって、
最初から“自己完結”を目指すのは、時にとても酷なことだと思います。
なぜなら、愛着は人との関係の中で傷つき、人との関係の中で癒されるものだから。
他者とのつながりの中で、「愛される体験」や「大丈夫だと感じられる関係性」を少しずつ積み重ねていくことで、
ようやく「自分は自分でいていい」と感じられるようになっていきます。
だからこそ、欲しがってしまう私を、責めないであげてください。
「また愛を求めてしまった」
「このままじゃ嫌われるかも」
「こんな私は重いのかも」
そんなふうに、自分を責めそうになったら、どうか思い出してください。
あなたが今、誰かを求めてしまうのは、過去に満たされなかった愛を、心が今やっと求め直しているから。
それは、心が回復しようとしているサインです。
愛されたいと願うあなたも、
それでも愛を与えたいと願うあなたも、
どちらも、間違っていません。
まずは「愛されたいと思っている私」を、
そっと受け止めてあげてください。
そのやさしさが、あなたの癒しの第一歩になります。